――ハロプロ２０周年という激動の年をへて、モー娘はどう進化した

石田：細かい部分ですが、一人ひとりの表現のバリエーションが増えました。昨年秋のツアーはフリーなダンスの部分も増えました。
メンバーそれぞれが、ちゃんとお客さんをあおれるように、ステージ上でちゃんと動けるようになった。フリーで何をしたらいいかと戸惑うことがなくなりました。

――石田さん個人では

石田：そうだな～、例えば「冷たい風と片思い」という曲、鞘師（里保）さんの卒業シングル曲で、卒業後は鞘師さんのソロダンスパートを私がやらせてもらっているんですが、
鞘師さんの表現をマネしようとしてもできないから、先生からは「自分らしくやっていいよ」と言われていたんですが…なんかちょっと、どうしていいか分からないまま、踊っていた部分があったんです。

――どういう部分

石田：鞘師さんぽくもやりたいし、自分らしさも出したいしという部分で踊っていた部分もありました。今回ツアーで久しぶりに歌わせていただいた時に、
鞘師さんという部分にとらわれるんじゃなくって、曲を表現したダンスをちゃんと踊ろうと思ったんです。風の柔らかさだとか、しなやかさだとかを表現しようと。
それをリハで試して、急に変えたので、先生にどうですか？　と聞いたら、先生は「全然いいよ、毎回変わっていってもいいぐらいだよ。石田の表現でやりなさい」と。
私は「ダンス」という概念にとらわれることをやめました。

――すごい変化で大変では

石田：そうでもないんですよ。自分の思うままにダンスできるのは楽しいです。思うままに踊るので、時には、ちょっと失敗した時もあったんですけど、
それはそれで楽しむというか、その日の個性ということで楽しみました（笑い）。

――ダンスも進化した

石田：ダンスも歌も、曲の「心拍数」というか、それを自分と同調させることで、すごくいいと学んで。特に歌うときはそうですね。
でも私は基本は感覚で動けない人間なんですよ、決められたダンスをするのが好きなんです。あっ、でも、そういうのから解き放たれた感じですかねえ…。
楽しませるダンスってなんだろうって考えた時にそういう感じになりました。ＭＶと同じでもいいんですけど、アレンジを「こうきたか！」と楽しんでもらうのもいいですしね。

モー娘・石田亜佑美「変化を恐れない！自分を信じてやっていく」