――昨年は舞台「ファラオの墓～蛇王・スネフェル」再演もあった。主役・スネフェルを演じ、座長として感じたことは

石田：今回は演技について、みんなに「ああしたらいい、こうしたらいい」と言うことはなかったんです。
なんなら、みんなのやりたいことが詰まっていたほうが幅が広がっていいんじゃないかと。昔の方がもっと、みんなに言っていたと思います。

――口を出さなかった理由は

石田：みんなも舞台経験はあるし、自分なりに表現したほうが、みんなの力を育てるのにはいいかなと思ったんです。
見守りながら、私が誰よりも舞台に集中して取り組む背中を見せようと思ってました。そっちの方がより良いものができそうな気がしたんです。

――芝居は好き

石田：うん、お芝居は好きですね。なんか、スネフェルに出会えたのは自分にとっても大きな財産になったと思います。
私はライブでは、まずは自分が勢いをつけて盛り上げるのが好き。でもスネフェルという役どころは正反対。
静というか「一歩引いた恐ろしさがある」キャラクター。私にはない表現を持ったものでした。でも、できたことで「できたじゃん！」と。
いいきっかけになったし、いまでもスネフェルはすごく好きです。

――再度の再演は

石田：いや、それは違いますね。実は１８年に再演で２年連続で同じ作品をやると聞いたとき、私は「（会社の方たち）本気なの？」って思いました。なぜだ、と。
初演は工藤遥ちゃんが座長で、成功した作品。私で大丈夫なのかなって。マイナスしかないって思ってたので。

――２度目は１００点を超えないと合格と言われないぐらい見る方も厳しい

石田：そうですよね、内容もみんな知ってるし、みんなが想像するイメージを超えないといけないと思っていたので。
でも、終わった後、すごく良かったよと声を掛けてもらえたので、すごく自信になりました！

――一方で、ルパンイエローとして活躍する工藤さんはどう見てる

石田：私は役柄の中に「石田亜佑美」を見つけてほしくないタイプ。すごく嫌なんですよ。
「あゆみんがかっこいいスネフェル演じてる」じゃなく、ただ、かっこいいスネフェルがそこにいるという感じで見せたい。
でも、くどぅーのルパンイエローを見ている時は「あ、くどぅーかわいい」って思っちゃう（笑い）。それはちょっと申し訳ないですけど。
それぐらい近い存在だったので、これからもそういうふうに見ちゃうかな。
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